ブルームバーグにて、「株式相場は今が底」という記事が出ていました。
参考記事:株式相場は「今が底」、米中問題と業績確認で反発へ-大和証券G社長
これを読んで「やった、今が買いのチャンス!」って思うでしょうか?
ぼくはまったく思いません。
投資を少しでもしたことがある方なら、多分ほとんどの方が「今、買いで入るのはリスク高いだろ…」と思っているはず。
それなのになぜこういった記事がでるのか、そしてその信憑性はいかほどなのかを考察していきたいと思います。
簡単な目次
株式相場は「今が底」を信じてはいけない理由
どんな記事でも「言ってる人の立場」を考えよう
無料の情報は全て、なんらかの思惑があります。
テレビはその最もたるもので、いろんな利権がドロドロと絡み合って、情報の真偽がろくでもない状態になってますよね。
それと同じくネットの情報も「誰がなんの目的で発信しているのか」は非常に重要なポイントになります。
今回の記事では、大和証券の社長が「株式市場は底である」と発言しています。
証券会社が儲かるには、”たくさんの客がたくさん取引をして手数料をどんどん払ってくれる”ことが重要です。
株式は特に買いから入る客が多いので、間違っても「いやー株式市場はヤバいから、株買うのやめたほうがいいよ」なんて言えないわけです。
誰だって自分の首を締めるようなことは言いたくないですよね。
ちなみに大和証券の社長は「来年度は状況により日経平均株価は26,000円程度の高値も望める」とも言っています。
ここで気になるのは、具体的な数字を出しているわりにはかなり弱気なワードが散りばめられているところ。
”状況により”
”高値”
”望める”
「状況により」というのは「もしかしたらいい感じに市場がなっちゃったりして、運よかったら上がるかも」みたいな印象です。
「高値」というのは「やっぱり26000円は高いよね…」という心理から出たのかも知れません。
「望める」というのは「そうなるといいなぁ」の別な言い方です。
つまり社長本人も「26,000円…いったらいいよね」くらいのニュアンスで思ってる可能性…。
ぼく自身の予想は、ニトリの社長とおなじで20,000円行けば御の字という気もしてます。
それも”状況により”どうなるかわかりませんけどw
このように、”誰がどういった発言をすると利益になるのか”を加味した上で、その発言の真意を考えたほうが良いと思います。
なんでも情報を鵜呑みにしてると、いつまでたっても誰かのカモになり続けることになります。
某ブロガーのサロンに入った人が、そのブロガーの発言を鵜呑みにしたあげく、大して結果を出せてないのもこれとおなじですね。
株価純資産倍率(PBR)を現状の判断材料にするのは正しいのか
記事内では、「PBRから見ると売られすぎ」との見方を示しています。
PBRというのは、株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているかを示すもの。
この数値が少ないと「割安でお買い得な株」だと言われています。
たしかに日本企業の多くはPBRが低いですが、果たして本当に割安な株なのでしょうか?
現在、日経平均株価を構成する銘柄のPBR中央値は11.1倍です。
しかし、米国のAppleのPBRは6.31倍。
FacebookのPBRは5.15倍。
Alphabet(Googleの親会社)のPBRは4.67倍です。
これを見ると日本株よりも米国の超大企業株のほうがPBRは割安な感じがするので、どうせ買うならこっちのほうがいいんじゃないかな…という気もしませんか…?w
ソフトバンク(9434)のIPO価格1,500円は妥当な金額だった?
記事内では、この前IPOで多くの素人投資家が損をしたソフトバンクの金額も1,500円は妥当だったとの見解を示しています。
通信障害などの不透明なイベントが重なったため運が悪かった、とのこと。
ちなみに今は割と上がってきていて、1,399円まで戻してきました。
上がってきてるものの、まだ1,500円への道のりは遠い…。
それにしてもこれ誰が買ってるんでしょう?
日銀がETFに組み込みして買い支えてるんじゃなかなろうな…という疑惑…w
あとはインデックスファンドが組み込むために買い始めたのかも。
ソフトバンクは利益は横ばいが続いているので今のところはそんなに期待できるものもなく、個人的にはたとえ1,500円を超えても買いません。
まとめ:株式市場が「今が底」と言われてるうちはまだ底じゃない説
正直、これくらいの下落では底という感じはしないです。
仮想通貨市場のほうがもっとヤバいのに、そっちですら底っぽい感じがしてませんw
みんながもっと悲観的になって「もう株式市場は終わりだ…」くらいにならないと底じゃないんじゃないかな…。
そして一番大事なことは「誰がなんの目的で言っているのか」をしっかりと考えることです。
証券会社の社長としては、そりゃ市場が活気づいたほうがいいに決まってますし、間違っても「もうだめぽ…株は買わないほうがいいンゴ」なんて言えません。
そういった部分をしっかりと考えて、さらに「悪材料が出尽くした」「もう上がるしかねぇ」くらいの感じになってから、様子を見つつ買いを入れることをおすすめします。
ぼくはまだまだ様子見してますが、買いか売りかで言えば…日本株式は売りから入るかなぁ…でも自信ないので今は入りません。
自分を過信せず、自信がないときはないで無理に投資に参加しないのも長く生き残るコツだと思っています。
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ぼくが始めて資産運用をしてからの月別実績も正直に公開しています。
これからはじめられる方も、ぜひ参考にしてみてください~。
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マイナスになったときは、温かい目で見守っていただけるとさいわいです…。