会社を5回辞めた経験のあるプロ転職師、そらまるです。
あなたが今思っている、「仕事もう辞めたい!…でも辞めたあとがちょっと不安な気もする」という気持ち、めちゃくちゃわかります。
ぼくも最初に会社を辞めたときは不安でした。
でも、実際に仕事を辞めてみると、なんとかなっちゃうものです。
そして今思うことは、「最初の会社を辞めることができなかったら、今の月収の3分の1ももらえてなかっただろうな」ということ。
会社を辞めるというのは、人生が終わるわけではありません。
新たなステージの幕開けなのです。
いいスタートを切るためには、いい仕事の辞め方をする必要があります。
では、どうやったらいい仕事の辞め方ができるのでしょうか?
結論から言うと、
過去の引き継ぎと未来のプラン
をしっかり考えれば、だいたいの場合はうまく行きます。
ぼくも5回中4回はこの考え方でうまく会社を辞めて、次の会社に就職することができました。
転職って結構楽勝やんけ…って思ってましたw
しかし、世の中、そうそううまくいかないときもあります。
それは、ブラック企業からの脱出のとき。
自分としては円満に退社したはずなのに、その後で嫌がらせをされることもあります。
そんなことあるのかと思うかも知れませんが、実際にぼくはそれをされてしまいました…。
5回の転職経験があるのも稀だと思うので、会社の辞め方や退職理由の作り方、退職するとどうなるのか、仕事を辞めるときの嫌がらせはどんなものかをまとめてみました。
ぜひ、会社を辞めようか悩んでいるときに参考にしてみてください~!
まずは緊急な方へ「もう限界!」すぐにでも仕事を辞めたいとき
「こんな会社にずっといたら体力的にも精神的にもヤバい…早く、いっこくも早く仕事を辞めたい!」
そんなときは、遠慮なくサクッとやめましょう。
普通の企業であれば、引き継ぎ期間として2ヶ月くらいは辞めるまでに余裕が欲しいところですが、ブラック企業の場合はそんな悠長なことを言っている場合ではありません。
安い給料で長時間労働させられていると、判断能力が鈍り、上司の言うことに逆らえなくなってしまいます。
上司:「あとちょっと、2ヶ月くらいいてよ~。いま忙しいからさ~」
なんて言われたら、気のいいあなたは「あ、わかりました…」って言っちゃうかも。
そしてそのままずるずると辞めるにやめれない状態になってしまうかも…。
繰り返しますが、ブラック企業には遠慮する必要はありません。
辞めたいと思ったときが、辞める時なのです。
会社の「退職を希望するときは3ヶ月前に言うこと」というのは法的な拘束力はない
会社によっては、退職日を希望する日の1~3ヶ月前に申し出るように、というルールを決めています。
たしかに、後任への引き継ぎや関係者への挨拶などを考慮すると、1.2ヶ月くらいはかかります。
でもそれはあくまでも普通の会社の場合。
ブラック企業ですでに精神がボロボロになっているのであれば、律儀にそれを守る必要はありません。
大事なのは、会社じゃなくてあなた自身です。
会社が退職を認めないときは?
ほとんどそんなことはありませんが、一部の会社では、上司から「退職なんてなにを考えてんだ!」と退職届を捨てられたり、「やめるときは損害賠償を請求するからね」なんて言われることもごくごくまれにあります。
でも安心してください。
そんなときは労働基準監督署に相談です。
あなたがそんな理不尽な恫喝に負ける必要はまったくありません。
損害賠償なんてもってのほかです。
とは言え、よっぽどアレな会社じゃないとそもそも退職を認めない、なんてことはないので不安にならないで大丈夫です。
有給消化の消化をするな!と言われたら?
仕事をやめるときは、引き継ぎ期間→有給消化の期間→退社日という感じになります。
例えば、「3月は引き継ぎをするので、4月から有給消化に入って、5月の頭に退職します」という感じ。
ヒドい会社だと、「辞めてもいいけど、有給消化はすんなよ」なんて言われることも…。
しかし会社が有給消化を認めないのは明らかに違法行為なので、これも労働基準監督署に相談しましょう。
ウツになってしまったときは仕事を辞めれる?
ウツになったときは、休職(会社に籍をおいたまま休むこと)もできます。
しかし、休職だとそれはそれで不安がつきません…。
「職場復帰できるかな…」「上司や同僚に迷惑かけてるな…」「今も会社で悪口を言われてるかもしれない…」
など、ウツのときは悩みの種は尽きませんよね。
しかし、休職をすれば傷病手当を受け取れるので、お金の心配はなくなります。
人間関係の不安がなくて、休職後のアフターフォローをしっかりとしてくれる会社であれば、休職も一つの手です。
ぼくの場合は、休職よりも退職を選びました。
休職して復帰したあとも、その会社で働くのはイヤだったからです。
それよりも退職をして、心機一転、別な環境に行くほうが自分にとっても良いことだと思いました。
結果的に、ぼくの場合は退職してよかったと思っています。
退職は後ろめたい気持ちになるかもしれないが、なにも後ろめたいことはない
ぼくもそうなんですが、退職ってなんとなく、上司や同僚を裏切ることかな…?なんて思っちゃったりします。
特にブラック企業だと、「ほかのみんなはまだがんばってるのに自分だけ抜けていいんだろうか…」なんて真剣に考えちゃうんですよね。
でもあなたが辞めることで、ほかの人も「ツラかったら辞めてもいいんだ…」と気づくきっかけになるかもしれません。
退職は法律でもちゃんと認めれている権利です。
普通の会社を辞めるのであれば、しっかりと円満退社のプランを練って退職しましょう。
ブラック企業を辞めるのであれば、迅速に行動してサクッと退職です。
一番大事なのは、仕事の引き継ぎでも、関係者への挨拶でも、同僚への後ろめたい気持ちでもありません。
大事なのは、あなたの体と心の健康です。
過労で亡くなってからでは全てが遅いのです。
緊急を要するときは、タイミングがどうこうと言わずなるべく早く辞めることが肝心です。
会社から受けた嫌がらせとその対処法
会社を辞めたのに離職票が来ない!
とある会社を辞めたとき、ぼくは過労からウツになっていました。
もう流石に限界と仕事を辞めたのですが、いつになっても離職票が会社から送られてきません。
離職票がないと実はすごく困ったことになってしまいます。
それはなにかというと、失業給付金がもらえないのです…。
失業給付金ってなに?
ウツで辞めたときは、うつ病の診断書をハローワークに出すと「特定受給資格者」に分類されます。
そうすると、普通なら会社をやめて3ヶ月後から失業給付金が貰えるところが、すぐに貰えるようになります。
とはいえ普通に診断書を持っていっただけでは、ハローワーク職員も全然認めてくれませんでした…。
たぶん不正受給が多いんでしょうね。
ちゃんとこういう理由でこうなってウツになった、としっかり説明しないといけません。
そもそも、ぼくの担当になったハローワーク職員がめちゃくちゃやる気のないおばさんで、窓口業務をやりながらスマホいじってるレベルだったのも悪かったかも…。
ウツになると仕事を探す気力がなかなか起こらないので、失業給付金を貰えるかどうかは非常に重要な問題です。
会社の人もそれを知ってて離職票を送らなかったのかも知れません。
※ちなみに離職票がないと、職業訓練校に行くことも、再就職手当をもらうこともできないので、しっかり手に入れましょう。
離職票が届かない場合の対処法
離職票が届かないときは、まずは退職した会社に電話してみてください。
うっかりミスで忘れてる、って場合もありますからね。
電話してもまったく送って気配がないときは、ハローワークを通して離職票の請求書を会社に送ることができます。
ぼくは結局、ハローワークを通して請求してもらいました。
いやーこのときはほんとひどかったな…。
ほかの4回の転職はむしろスムーズに行きすぎてたこともあって、「こんなヤバい会社もあるんだ…」と唖然とした出来事でした。
周りも自分もシアワセになれる仕事の辞め方手順
1.まずはお金のことを考えてみよう
仕事を辞めるときに一番気になるのはやはりお金ですよね。
一人暮らしの方は正直、どうとでもなりますが、家族がいる方は慎重に考えてみる必要があります。
- 貯金はちょっとはありそう?
- 1ヶ月の生活にかかる固定費はどれくらい?
- 次の仕事はどれくらいの給料になりそう?
ぼくの場合は、一人暮らしなので貯金はまったくない状態で仕事を辞めましたw
誰も養う人がいない場合は、勢いで辞めてもなんとかなります。
しかし、家族が居る方はそうもいきません。
いまいちど深呼吸をして、冷静に考えてみましょう。
ぼくは知り合いに転職の相談をされたとき、必ず「在職中に転職サイトを見てみること」を勧めています。
転職サイトに登録して求人情報を見ることで、「本来の自分の社会的な価値」を知ることができます。
「世の中にはこんなにいろんな会社があるんだ…」と希望が出てくると思いますので、ぜひ辞める前に登録してみてください。
転職先の目星をつけておくことで、退職のときも心に余裕ができ、不安感がなくなります。
2.辞めたい理由を整理しておこう
なぜあなたは今の仕事を辞めたいのか、それを改めて考えてみましょう。
人は一つの理由だけで動くことは稀です。
よくよく考えてみると、複数の理由が重なって結果に現れていることが多いのです。
あなたの仕事を辞めたい理由もきっと複数あるはず。
それを自分で確認して、転職のときの条件に活かしましょう。
誰もが悩んでいる仕事を辞めたい人の主な理由・・・
- 給料が大幅にカットされた。
- 給料がそもそも少なすぎる。
- サービス残業が多すぎる。
- 仕事をしてない人と同じ給料なのがイヤになった。
- 上司とソリが合わなすぎる。
- 職場の雰囲気が悪く、みんな陰口を叩いている。
- 会社で取り扱ってる商品に魅力がまったくない。
- 自分のやりたい仕事ができない。
- 毎日クレーマーの相手をしてイヤになった。
- ここ最近ずっと休んでいない。
- 休日も会社のイベントにでなければいけない。
- 仕事ができる人よりゴマすりがウマいひとが出世している。
- 営業成績が悪いと怒鳴られる。
あなたの理由に近いものはありましたか?
辞めたい理由を整理して、転職のときの「次の会社選びに外せない条件」に入れておきましょう。
3.逆算して退職日を決めよう
退職日を決めるときって、なぜかワクワクしますよねw
重要なのは、
- ボーナスがある会社はボーナスの支給日以降にする。
- 有給がどれくらい残っているのか確認する。
- 引き継ぎはどれくらいの期間でできそうか試算する。
この3つです。
貰えるものはしっかりと貰い、有給は完全に消化し、引き継ぎをしっかりして誰にも恨まれないようにしましょう。
ちなみに、「どうしても早く辞めたい!」というときは、有給消化の代わりに給与にプラスしてもらう方法もあります。
例えば有給が10日間あったら、その分の給与をプラスしてもらうという感じです。
会社によってはOKなところもあるので、希望する人は相談してみてください。
上司に相談するのは、一般的には3ヶ月前とか2ヶ月前くらいです。
引き継ぎがそもそも特にない場合は、1ヶ月前に相談っていうのもアリです。
あなたの都合がいい日にちで決めましょう。
4.退職理由をいい感じにひねり出そう
仕事を辞める理由は人それぞれだと思いますが、上司に言うときは「引き止められづらい理由を一番に持ってくる」ようにしておきましょう。
引き止められづらい理由とは「プライベートにかかわる理由」です。
- 両親が病気がちになってきたのでそばにいなければいけなくなった。
- 自分のやりたいことが見つかり、そのために退職したい。
- 地元に戻って仕事がしたくなった。
このような感じで、会社ではどうしようもない理由にしておくと、上司も諦めてくれやすくなります。
…実際のところ、普通に「もっと新しいことやりたいので辞めます!」って言うだけも良かったりするんですけどねw
要は、上司に仕事を本気で辞めたいと思っていることを伝えるのが大事です。
5.相手に反感を持たれないで済む辞めるときの伝え方
仕事を辞めたい理由が会社にあるとしても、怒鳴ったり怒ったりしてはいけません。
相手のプライドを傷つけるようなことを言うのもダメです。
もし敵意を持たれてしまうと、ぼくのように嫌がらせををされてしまうこともあります。
申し訳無さそうに、それでいて意思は硬いという感じで伝えてみましょう。
辞めるときに、仕事の完璧な引き継ぎプランを提出するとなお良しです。
6.辞めるまで上司や同僚とのいい距離感を保とう
さて、辞める日が決まったらあとはその間を無難に過ごすだけです。
多少、のんびりしていても怒られることはありませんが、ちゃんとマジメに仕事をしましょう。
そしてできれば、普段あんまり飲みに行かない同僚とも飲みやごはんに行くのをおすすめします。
辞めると決まったあとでお酒を飲むと、同僚の本音も聞きやすく、それが元で仲良くなれるかもしれません。
辞めるまでの間は、仕事の成果よりも人間関係を円滑にすることに重きをおいたほうがうまくいきます。
送迎会を開いてもらえることもある
会社によっては、送迎会を開いてくれることもあります。
サプライズでやってくれることもあり、そのときは泣きましたね…。
送迎会では、ぐでんぐでんに酔っ払ってろくでもないことを言わないように気をつけましょう。
ある意味、送迎会で人間の本性が垣間見えますw
いよいよ辞める日になったら、菓子折りを自分の部署に持っていきましょう。
ぼくは、上司と部署の両方に菓子折りを持っていきました。
特にそんなのしなくてもいいと思うんですけど、いままでの感謝の気持ちを表すのに贈り物はわかりやすくていいと思います。
7.失業給付金はどれくらいもらえる?
仕事を辞めたらもらえる失業給付金。
しかし普通に自己都合で辞めると、辞めてから3ヶ月立たないともらえません。(3ヶ月間の給付制限期間)
大体の場合、退職してから3ヶ月以内には転職が完了するので、あんまり貰う機会はないかも…。
ちなみに、貰える額はざっくり貰ってた給料の半分くらいです。(年齢や高所得かどうかでも変わります)
【体験談】実際に退職したらどうなった?
仕事を辞めると…驚くほど、前の職場の人とは会いませんw
同じ副業をしてる人繋がり(webサイト作成など)でまだつながってる人も何人かいますが、それ以外のほとんどの人とは連絡を取ることもなくなります。
仕事での繋がりってそういうものですよね…。
これは僕だけじゃなく、周りの人は結構そういう人が多いです。
同じ業界内で転職する場合は仕事先で会ったりするとは思いますが、業界が変わったら会う機会はまったくありません。
その変わり、転職先の人とどんどん仲良くなっていきます。
まさに一期一会ですね。
仕事を辞めたいときの相談相手は誰が最適?
仕事を辞めたいけど、誰かに相談したい…そんなときには誰に相談するのが適任だと思いますか?
上司、同僚、親、兄弟、親友、友だち…。
まず上司に相談するのは、「仕事を辞めたい気持ちがほぼ固まってから」にするのが良いです。
なぜなら、上司は会社の立場であなたと接するため、どうしてもあなたよりも会社の都合(と自分の都合)が優先になるからです。
同僚は、そこそこ親しい人だと親身になって相談に乗ってくれるはず。
親は、子供が仕事を辞めることに不安を覚えてしまうこともあるため、ぼくはあんまりおすすめしないかな…。
それに比べると、親友や友だちは相談しやすくていいかも。
ただ、誰もが的確な答えを出してくれるとは限りません。
みんなそんなにいくつも仕事を変えてるわけではないですし、そもそも自分の知らない仕事の悩みはわからりづらいものです。
そう考えると、一番相談相手にいいのはプロの転職エージェントということになります。
転職サイトに登録すると、百戦錬磨の転職エージェントに無料で相談することができるので、それを活用しましょう。
あなたの現状を客観的にみて、今の仕事を辞めるべきかどうかを判断してくれます。
なんて便利なサービス…!
餅は餅屋のごとく、仕事の悩みはプロに相談するのが一番間違いがありません。
しかも無料でできちゃうのがいいですよね…。
ちなみになぜ無料なのかというと、求人を出している企業が費用を求人サイトに払っているからです。
ぼくが人事をやってたときも求人サイトに求人を出したときあるんですけど、だいたい200万円くらいかかりました。
会社が出す求人って実は結構お金がかかるんですw
求人サイトには何百社も求人を出しているので、売上は相当いいんでしょうなぁ…。
でもそのおかげで、仕事を辞めようか迷ってる人達が無料で相談できる環境になってるんですからそれはそれで悪くないと思います。
せっかくなので、ぜひ転職サイトの転職エージェント相談を活用してみましょう!