夜も開けきらぬうちから並ばないと手にはらない伝説的な羊羹が吉祥寺にあります。
創業1951年の小ざさ(みんなこざさって言ってますが、正しくは”おざさ”)というお店で、なんとお店面積1坪しかありません。
商品も羊羹と最中の2種類のみというこだわりよう。
羊羹は究極の手作りということで、1日150本しか作られません。
その羊羹を買うためにはなんと、朝の6時から並ばないといけない…という噂が本当なのか、実際に行ってみました。
※最中はいつでも買えます。(ただし箱入り10個バージョンはなくなるのが早い)
小ざさの行列は朝6時から並ばないと買えないという噂はホントなのか…結論としては、
- 平日だと6時30分くらいに並んでも買える確立が高い。
- 運が悪いと6時に並んでも買えない時もある。
- 帰省時期になると、故郷へのお土産に買う人が多いので難易度が上がる。
- みんな3本買ってく(賞味期限はなんと5ヶ月あるし、値段はリーズナブル)
- 慣れてる人は携帯椅子やブランケットを用意してる。
- 8時15分に整理券がもらえて、そのあとは10時の開店以降好きなときに買える。(その日限り)
という感じです。
お値段は羊羹が870円、最中が78円と大変にお買い得。
肝心の味のほうはというと、「甘さ控えめで、小豆の味がすごくわかる。小豆の奥深い味をわかる人ほどオススメ」です。
舌触り、風味、とろけ具合などすべてが上品で、小豆の美味しさを存分に活かしている味でした。
控えめに言って美味い。
そして最中もかなりのクオリティかつリーズナブル。
朝4時起きしたかいがありました…w
さっそくレビューを書いていきたいと思います!
簡単な目次
- 【2019】羊羹”小ざさ”の行列は本当に朝6時から並ぶのか行ってみた
- まとめ:小ざさは本当に行列がすごかった。平日なら6時~7時くらいに行くのがオススメ
【2019】羊羹”小ざさ”の行列は本当に朝6時から並ぶのか行ってみた
朝の4時に起きて、2時間歩いて吉祥寺に行く
なんとなくノリで、吉祥寺まで歩いて行くと健康的かと思って2時間ほど歩いてみました。
普段は朝9時くらいに起きるので、4時はつらかった…w
日の出は5時20分なので、家を出るときはまだ暗いままです。
電車で来る始発組は、だいたい7時前後に並び始めてる雰囲気でした。
小ざさへの行き方は簡単!吉祥寺北口からすぐのダイヤ街の中にあります
小ざさは気地上駅の北口を降りて、目の間のロータリーの左奥側にあります。
ダイヤ街Eastと上にでっかく書かれているので、迷子にはならないはず。
メンチカツで有名な肉のさとうのお隣です。
6時7分に到着!すでに行列が14人ほど並んでいた
ぼくが行った時点で、すでに14人の方が並んでいました。
噂に偽りなし…!
最後尾の方が常連さんで、買い方やおしりに敷く雑誌を貸してくれました。
優しい。
慣れてる方はみんな携帯椅子を持参しています。
たしかに常連さんが多い感じですが、「一見さんお断り!」的な雰囲気はありません。
羊羹の数は1日150本限定!一人3本買うと50人くらいまでに並べばセーフ
羊羹は1日150本と決まっているそうで、それがなくなり次第終了となります。
みんな3本買うのが普通みたいですね。
たしかに2時間以上並んで買うわけですし、ご近所さんとかに配ったらめっちゃ喜ばれそう。
羊羹1棹870円なので、3本買っても2,800円です。(箱代含め)
ネームバリューがすごいから、会社でもお得意様とかに渡したらすごい喜ばれるだろうなぁ…。
【羊羹を手に入れるまで】2時間の行列に並んだときはこんな感じでした
並んだときのことをメモっておいたので、それをさらさらーっと書いていきます。
06:07
- 列に並びはじめる。
- 15人目だった。
- 8割くらいの人が折りたたみ椅子を完備してて、慣れてる感がある。
- しずかーに待ってる。
- 並び方がわからなかったら、最後尾っぽい人に聞けばOK
06:23
- ぼくの後ろに人が並び始める。
- 当たり前のように携帯イスを完備。
- 前に並んでた常連さんから「イスを置いておけば20分くらい離れてても大丈夫だよ」と教えてもらう。(トイレとか)
06:30
- 列が長くなり、道路の反対側にも伸びる。
- 常連さん同士の挨拶がそこかしこで聞こえる。
- おばあちゃんがほかの並んでる人にめっちゃ話しかけてた。
- 気温は8度。正直サムイ。
07:05
この時点で列はだいたい26人くらいだった。
出勤する人たちが目の前を通るようになってくる。
気温は9度。やっぱりサムイ。動かないので芯まで冷えてくる。
07:31
- 行列は31人ほどに増える。
- 意外とこれなら8時に来ても間に合ったんじゃ…?と思う。
- 常連さんに聞いたら、「6時に来ても間に合わない時もある」とのこと。
- ふと気がついたんだけど、アーケード街なので雨の日も快適に待てそう。
07:40
- 通勤の人通りが多くなる。
- 暇つぶし用に小説を持ってきてホントによかった。
- 気温は11度。まだまだ寒いけどだいぶ慣れてきた。
08:05
- 整理券が配られるまであと10分。
- そわそわし始める。
08:15
- 整理券の配布が始まる。
- ようやくこの時がきた。
- 店員さんに、名前(フルネーム)と電話番号を伝える。
- 整理券をもらったら、あとは羊羹を受け取れる10時までどこにいてもOK
小ざさの行列に並ぶときに必要なもの「ボールペン」は持っていくようにしよう!
もらった整理券には、自分で名前と電話番号を書く必要があります。
ボールペンを貸してもらったりはできなさそうなので、自分で持っていきましょう。
ちなみに整理券…というか羊羹引換券はこんな感じ。
ちゃんと番号が入っていて、ズルできないようになってます。
いやーよかった…!
なお、羊羹や羊羹引換券の転売は禁止されてるので、絶対にやめましょう!
羊羹引換券(整理券)をもらったら、あとはドトールでのんびり
ぼくは小ざさの開店と同時に羊羹を引き取りに行くつもりなので、10時までドトールでのんびりすることにしました。
モーニングセットのハムチーズトーストと紅茶で390円!
さすがドトール、安心の味というか、ハズレ無しなモーニングを出してきます。
うまい~。
もぐもぐモーニングを食べながら、10時を待ちます。
4時おきだったのでさすがに眠たくなってきました…w
小ざさは10時開店!また行列に並びます
なんとなく予想はしてたんですが、小ざさに行くとまたもや行列ができてました。
まだ苦行は続くのか…!と思いましたが、この行列はサクサク進み、10分ほどでお会計でした。
羊羹引換券がない方々は、最中のみを購入しています。
大盛況ですなぁ…。
正直、最中もめっちゃうまかったので、よっぽど羊羹が食べたいときじゃない限りは普通にぶらっと行って最中を買うだけでもいいと思います。
ついでに隣の肉のさとうにも並んでメンチを買ってみる
吉祥寺で一番有名なお店といえば、肉のさとうです。
こちらのお店は、メンチカツが超絶美味いということで毎日行列が絶えません。
ぼくが10時15分に並び始めたときもこんな感じで行列ができています。
凄いな…!
ちなみに、お肉やほかのコロッケ、チャーシュー、串カツ、肉だんご等は並ばないでも買えます。
並ぶのはメンチカツだけ!
ぼくはメンチカツ、コロッケ、串カツを牛と豚をそれぞれ買っちゃいました。
肉のさとうのメンチカツは納得の旨さ!
お店の近くで食べ歩きするのは禁止されてるので、人気がないところに移動してそそくさとメンチカツを取り出します。
これがっ!行列が絶えない肉のさとうのメンチカツッ…。
まるっこいので小さいように見えますが、普通のメンチカツとそんなにボリュームは変わりません。
まだアツアツな状態をサクッといってみると…
うまいwww
肉汁がじゅわっとでてきて、大きめ玉ねぎの甘みと混じり合い、和牛100%のお肉と融合します。
これはたしかに行列できて納得の味。
ソースをかけずに食べましたが、なにもかけなくてもめちゃめちゃ美味しかったです。
そして家に帰ってからコロッケも食べたんですが、これもクオリティ高め。
晩ごはんに食べる予定の串カツと肉だんごが楽しみすぎます。
小ざさの羊羹と最中を食べてみたら、繊細な味に感動
メンチカツとコロッケを食べて満足したので、さっそく今日の本題、小ざさの羊羹と最中に行きたいと思います。
羊羹のパッケージはこんな感じ。
いたって普通です。
原材料名を見ると、「小豆」「砂糖」「寒天」の3つのみ。
材料が少ないぶん、ごまかしがききづらいわけですね。
小ざさの羊羹は材料を厳選し、小鍋で少しずつ繊細に作り、さらになんと高価な木炭を使っているそうです。
中を開けると、おわびの紙が出てきます。
昔ながらの羊羹を、こしらえますには
現在の量が、私共でできます精一杯の本数でございます。
ごふべんをおかけして申し訳ございません。お許しくださいませ。
職人の手作りなので少量生産するしかなく、それがこの羊羹のブランディングにもなっているわけです。
この用紙のほかにももう一枚入っていました。
小ざさ羊羹
和生菓子の究極は羊羹にあるとのことですが、この道に70年の経験をつまれた西村翁が言われますには、「現在羊羹の名工が少なくなり、又、大量生産方式の勃興などで、昔ながらの影がうすれた」とのことです。
最高の料理やコーヒー、その他のものでも、奥には驚くほどの苦心が、原料、技術、用具等に払われているそうです。
羊羹におきましても同様に通り一遍では決して到達されないものがあります。
時代錯誤的に、非能率的な小鍋を使用し、高価な木炭を使っていることからお察しいただければ、原料の厳選、その配合、製法等に、どれだけの苦心をしておりますか、ご想像いただけると思います。
こんなただし書きが入ってたら、否が応でも期待が高まります。
さっそく、本練ようかんを開封してみましょう。
おお…ザ・羊羹という感じというか、羊羹そのものですね(当たり前)
食べてみると、すごく上品な口当たりです。
甘さが控えめな分、小豆の風味が口の中に広がる感じ。
久しぶりに小豆を味わったなぁ…としみじみ。
口溶けも嫌味な後味はまったくないですが、小豆の風味がいい感じに残ります。
小豆の触感とこの奥深い風味は、ほかの羊羹とは確かに一線を画してると言っても過言じゃないです。
さらに2ヶ月ほど経ってから食べると、水分がとんでまた違った味わいになるらしいのでそれもまた楽しみ。
いやークオリティ高いです。
続いて、最中もいってみましょう!
最中も期待を裏切ることなく、最高でした。
うまい。
クセのない最中って感じです。
なんかどこかで似たような最中を食べたな…と考えてたら、思い出しました。
四谷にある和菓子屋、大角玉屋です。
大角玉屋は元祖いちご大福で有名ですが、最中も美味しいのでこちらもオススメ。
最中の触感とあんこの感じが似てる気がします。
いやー羊羹も最中も美味しかった…!
まとめ:小ざさは本当に行列がすごかった。平日なら6時~7時くらいに行くのがオススメ
数年前から小ざさの羊羹は朝6時くらいに並ばないと買えないと言われてましたが、それは今でも同じでした。
この変わらないブランディング、めちゃめちゃ凄いですよね。
今日に限って言えば、8時ちょい前くらいに来た人も買えてたっぽいですが、日によっては6時台でも買えないことがあるので、運要素が強めです。
行列が多い日はこんなとき
常連さんに聞いたところ、行列が多い日は、
- 冬より夏(並びやすいから)
- 帰省時期は特に混む
- 前日の込み具合はあてにならない
- 7時でも余裕な時もあれば、6時でもだめなときもある
- 平日のほうがおすすめ
ということでした。
ぜひ一度、この至高の羊羹を味わってみてください!