橘玲(たちばな あきら)氏の「国家破産は怖くない 資産防衛マニュアル」を読んでみました。
結論としては、「不安を煽るだけの本ではなく、いくつかの方向性を提示しつつ具体的(かつ庶民にもできる)な対応が書いてある」本でした。
なかなか良かったです。
1時間ちょいでサクッと読めるので、午後のひとときにもピッタリ。
「最近、年金がヤバいとか少子高齢化でヤバいとか、日本大丈夫かな…」と心配になってるかたにオススメです。
ただぼくが思ったのは、「第一章で書かれてる将来の日本を舞台にした小説」が割とナチュラルだなぁということ。
実際はもっと悪くなる可能性があると思ったので、その点を踏まえてレビューしていこうと思います。
興味あるかたはこちらから買えますよ~。
(キンドルと文庫で表紙のデザインが違います)
簡単な目次
【良書】国家破産はこわくない。資産防衛マニュアルのレビュー
割と現実的なことが書かれていて参考になる内容
Twitterでいわゆる有識者の意見を集めてみると、
- 日本はハイパーインフレに必ずなる!ヤバい!
- 日本はハイパーインフレにはならない!
- 少子高齢化は問題ない!
- 少子高齢化で日本は終わる!
- 移民はヤバい!
- 移民はやばくない!
などみんなで言いたい放題です。
ぼくの個人的な意見としては、
- 少子高齢化はどう考えても国家の衰退を招く大きな要因になり得る
- 異次元緩和しすぎで出口決めてないのはヤバい
- 物価は上がってきたけど、景気が良くなってないんだから、実質これはスタグフレーションなのでは…?
という感じです。
※スタグフレーションとは、景気が悪いのに物価が上がる(インフレ)こと。
この本では、将来のシナリオを3パターンにわけて解説しています。
(これはAmazonレビューでも書かれてたしネタバレにはならんよね…)
- 楽観シナリオ・・・高度経済成長がはじまってみんなハッピー
- 悲観シナリオ・・・デフレがずっと続く(たぶんスタグフレーション的な感じ)
- 破滅シナリオ・・・国債が暴落してハイパーインフレがおきて日本経済が大混乱
そしてそれぞれに至るまでのステージを段階に分けて解説しています。
悲観シナリオ、破滅シナリオともに不安になりますが、そこはご安心を。
この本によれば「いきなりある日、預金封鎖してハイパーインフレになるということはないので安心しましょう」と書かれており、その理由もしっかり説明してあります。
ちなみに、楽観シナリオになる可能性はほぼないというのがぼくの感想です。
ついでに言えば、2020年くらいまでは悲観シナリオ、そこから先はもしかすると破滅シナリオになるのかも、という予想。
もしそうなった場合、政府の言うように「老後に向けての貯蓄」をしていてもムダになります。
ハイパーインフレになったらビール一杯3,000円とかになっちゃうので、貯めてたお金の価値も相対的に下がります。
それを回避するためには、貯蓄をドルでしたり不動産や株に変えたりする必要があるんですけど、下手にやるとそれはそれで損をしちゃうんですよね。
この本では、「いきなりハイパーインフレになることはないから、とりあえず日本円で持ってても大丈夫」と安心させてくれる内容になっています。
第一章のハイパーインフレになった近未来の日本について
この本の第一章では、ハイパーインフレになってしまった日本に住む日本人の生活が描かれています。
なかなかにシンドイ話なんですが、実際はさらにしんどくなる可能性があるだろうな…という感じ。
一番困るのが、「日本なのに日本人より外国人のほうが立場が上」になることです。
この本では書かれていませんでしたが、ぼくが考える不安はこんなシチュエーションです。
- 日本経済が大混乱になり、ハイパーインフレが起こる
- すべてをアベノミクスのせいにして、民主が政権を握る
- 移民がさらに増えて、23区の中で日本人より移民のほうが多い区がいくつかできる
- 民主が外国人参政権をゴリ押しする
- 外国人の議員が増える
- 特定の外国人に有利な法案が通りやすくなる
- その結果、生活保護が日本人より外国人のほうがもらいやすくなる
- 治安の悪化、就職難が長く続く
すでに日本の鉄道は、日本語のほかに英語、中国語、ハングル語で書かれていますよね。
実際に住んでいる国籍の外国人が少なくても、声が大きい人達の意見が通りやすいのが日本です。
平和ボケしてる日本人は、ハングリーな外国人にとってはちょろいものでしょう。
現在も日本にいる外国人で生活保護を受けている人はたくさんおり、移民政策によって今後もさらに増えていくものと思われます。
日本に来れば国籍が日本じゃなくてもただで生活保護が受けれるんだったら、そりゃ来る人も多いよね…。
もちろんそんなことをしていれば税金が足りなくなるので、税金を払っている日本国民の負担は増えます。
【本のレビューからちょっと脱線】増税&ハイパーインフレ&移民という3つのコンボ
少子高齢化による増税。
ハイパーインフレによる貯蓄の破壊。
そしてハイパーインフレになる前に東京の不動産価格が暴落したら、お金持ちな中国人が買い占めるはず。
東京にたくさんのチャイナタウンができても不思議はありません。
お金があるということは、政治的にも影響を持つということです。
日本は果たして日本人のいる場所が残るのか…!
元首相の鳩山由紀夫氏は、「日本列島は日本人だけの所有物じゃない」と言ってましたが、それが現実になりそうで怖いです。
そして大した考えもなしにガンガンと移民をいれてますが、経済が悪化すれば移民も働き口がなくなります。
働き口がなくても、お腹は減るもの。
となると犯罪が起こりやすくなりますよね。
治安の悪化にたいしても税金がたくさん使われることになり、日本人で働ける人は働けど働けど給与から税金を取られることにもなりかねません。
将来的には、一般人は給与の5割が税金、富裕層は給与の8割が税金くらいになりそう…。
もちろんそうなる前に富裕層の多くは日本を脱出してそうですが。
海外脱出はいまはまだハードルが高いですが、あと5.6年もしたら普通になってきそうな予感もします。
というのもあと5.6年もすればリアルタイム通訳ができるシステムができてそうですし、言語の壁がなければ海外での生活もムリというほどではありません。
その資金を貯めておくためにも、やっぱり貯蓄は必要なんですよね…。
この本は、財政が破綻したときの資産運用を現実的に考えている
話が脱線したので、元に戻します。
「国家破産は怖くない」では、財政が破綻したときにいかにして資産を運用するべきかが書かれています。
シンプルな方法なので一般的な人にも実践しやすいのがいいですね。
一番の問題は「財政が破綻する可能性がある。だけど、いつ破綻するかわからない」ということ。
いまから円をドルに変えて持ってたとしても、米中の経済戦争次第では円高になって損をするかも知れません。
円をゴールドに変えた場合でも同じですよね。
ゴールドの価格が下がればその分だけ損をしてしまいます。
この本では、
- 財政破綻時の資産運用のリスクのとり方(守りの運用)
- 経済的リスクで逆に儲けるためのやり方(攻めの運用)
を解説しています。
普段から投資を勉強してる人にとってはおさらいみたいな内容ですが、知らない人は絶対に知っておいたほうがいい内容だと思います。
もし「日本がそろそろヤバそうだぞ」と思ったときにうまく行動するためには、こういった知識をもってたほうが有利ですよね。
まとめ:日本経済がうまくいけばラッキー!だけど、そうじゃないときに知っておいたほうがいい知識
日本経済がうまくいけばこの本の意味はないかも知れません。
- 少子高齢化問題が奇跡的に解決し、税金負担は軽くなる
- 日本企業が世界的に大躍進して景気が良くなり、GDPも上昇
- 移民ともうまくやって、治安は良くデモもテロもない多国籍な国になる
もしこうなったらこの本に書かれてる知識は必要ないですが、その可能性はどれだけ高いでしょうか。
悲観シナリオになっても対処できるように、いまからしっかりと考えをまとめておくことが大事だと思います。
文庫で買っても1000円でお釣りがくるくらいなので、買って損はないはず…!
これからの日本、できるだけ住みやすい国であってほしいですね。
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