最近、FANG銘柄が全体的に落ちていますが、Amazonに関しては見通し良好だと思っています。
その理由としては、
- Amazonの利益は、新規投資にものすごく回されている
- Alexa(音声認識)に対応した自社ブランドの家電をぞくぞく投入
- ヘルスケア市場にも進出
- Amazonの陰の主力であるクラウド事業は敵なし
- 米国のネット販売の半分はAmazon
- 自社サイトの強みを活かして広告市場でも第3位に
- Amazonプライムの強力な付加価値での囲い込み
という感じで、ものすごく将来性があるためです。
それぞれの強みをみていきましょう!
簡単な目次
Amazonの株価見通しは良好。7つの明るい理由
理由その1:Amazonの利益は、新規投資にものすごく回されている
ここ10年近く、Amazonは売上が急上昇しており今後もこれは続くと予想できます。
しかし、利益は売上に対してそこまで上がってはいません。
これは、利益の分を新規事業に投資しているからと推測できます。
いろんな分野がありますが、今でも強いのは「アマゾンベーシック」と言ったプラベートブランドです。
Amazonは自社で買い物する人から膨大なビックデータを取得し、「どの商品が売れるのか」「どの商品は競合が少ないのか」などが手に取るようにわかります。
そのため「この商品は自社で生産したほうが利益がでる!」という商品がピンポイントでわかり、それを直接Amazonのサイトで売ることができます。
なんという無双っぷり…。
しかも商品検索をしたときは、Amazonブランドが一番上に出てくる仕様になっています。
試しにAmazonで「単三電池」と検索してみてください。
アマゾンベーシックの電池が一番最初にでてきますよね?
そして価格も他の電池より安く設定されています。
そりゃもうお客さんはアマゾンベーシックを買っちゃうわけですよ…。
Amazonはほかにもいろいろな新規事業に投資をしています。
たとえば、「AI(人工知能)によるIoT(家電のネット接続)」や「ヘルスケア事業への進出」などがあります。
理由その2:Alexaがあなたの家の家電をすべてコントロールするかも
Amazonは、Alexa(アレクサ)というAIアシスタントを開発しています。
このAIはなにができるかというと、あなたの言葉を理解し、それに対して適切な返答をしてくれるのです。
さらにこのAlexaに対応したAmazonの家電を使うとどうなるでしょう?
例をいくつかあげてみます。
- 電子レンジに昨日のおかずを入れて「Alexa、おかずを温めて!」
- 「Alexa、洗濯機を3時間後に動かして!」
- 「Alexa、今日もいつもどおりに帰ってくる予定だから、それまでにお風呂のお湯を沸かしといて!」
- 朝、Alexaに目覚ましで起こされて、起きてみたらすでにコーヒーとパンができている。
ようするに、今の生活がちょっと便利になるという感じですね。
今は「機械に話しかける」という習慣がないため、最初は便利には感じないかも知れません。
しかし、機械に話しかけるのが普通になってきたら、それはもう手放せないものになります。
例えば、電車に乗るのにSuicaは便利ですよね?
でも、Suicaが出始めのころは「別に現金できっぷ買えばいいだろ」とみんなが思っていました。
今では、「わざわざ券売機にならんできっぷを買うがめんどくさい…」とSuicaを使う人がほとんどになっています。
これと同じような現象が、AlexaのようなAIアシスタントとそれに連動する家電(IoT)で実現する可能性は高いです。
その結果、ふと気がつくとあなたの身の回りのものはほとんどがAmazon製品になっているかも知れません…。
理由その3:ヘルスケア市場にも進出してきたAmazon
米国のAmazonでは、患者の診療記録を分析するソフトの発売を開始しました。
医師はこのソフトを使い、治療法を改善したりコストを軽減したりすることができます。
Amazonの利点としては、この電子診療記録にアプリを連携させれることです。
例えば、医者が患者に「この薬を処方するよ!」と言った場合、患者はそれをスマホのアプリで確認し、そのままAmazonのストアで発注することができるようにもなってきます。
医者がAmazonのソフトを利用して診断→Amazonのアプリ経由で患者に薬の処方箋を出す→患者はAmazonストアで薬を買う、という流れですね。
これが当たり前になったら、ものすごい利益がAmazonに入ることになりそうです。
理由その4:Amazonの陰の主力であるクラウド事業は敵なし
Amazonと言えば、ネット通販の会社というイメージですよね。
でも実はクラウド事業のほうが利益は多く、急成長してきています。
クラウド事業というのは、ほかの企業にサーバーを貸して、その貸し賃を毎月もらう事業です。
AWSというんですが、フォーブスによると2020年には年間売上が5兆円規模になるとの予想もでています。
現在でも、クラウド事業のライバルであるマイクロソフト(Azure)とGoogle(グーグルクラウドプラットフォーム)の2つを足した額よりもさらに大幅に売上が高く、まさに向かう所敵なしと言った感じ。
クラウド事業の利益率は今後もさらに上がるというのが定説で、Amazonはより一層利益を享受すると思われます。
理由その5:米国のネット販売の半分はAmazon
もちろん、ネット通販の分野でも好調さは変わりません。
米国のネット通販市場の半分以上がAmazonというまさに一人勝ちの状態が続いています。
これはつまり、ネットで物を買う人の半分以上が、Amazonのサイトを見ているということ。
それを活かして、広告市場でも頭角を現してきました。
理由その6:自社サイトの強みを活かして広告市場でも第3位に
米国の広告市場は、1位がGoogle(Alphabet)で、2位がFacebookです。
そして3位がなんとAmazon!
Amazonのサイトを見ると「スポンサープロダクト」ってありますよね?
あれがまさに広告枠のことです。
Amazonのサイト中に広告枠はあり、それらを分類するとこんな感じになります。
スポンサープロダクト広告:商品検索結果の上や横、下、商品の詳細ページに表示。
商品ディスプレー広告:検索結果の並びやレビューページ、Amazonからのメールに表示。
動画広告:Amazonのサイトに表示。
ヘッドライン検索広告:いわゆる「スポンサーブランド」と書かれた広告で、複数の商品を表示。
ディスプレー広告:ファイアTV(AmazonのTVシステム)やキンドル(電子書籍ツール)にバナーとして表示。
動画に挟む広告:スポーツの生中継などの途中に、テレビCMのような感じで表示
これだけの種類の広告を、Amazonは自社のサービス内で展開しています。
あと、配送時のダンボールに印刷された広告もありますよね。
そりゃ儲かるわけですよ…。
さらにAmazonの強みとして、「広告が効果的だったか」を知ることができます。
広告を表示して閲覧した人がAmazonで購入まで至ったかを分析することで、さらに最適な広告を作れるという仕組み。
広告の表示も、顧客が興味を持ちそうなものが自動的に選択されて表示されています。
理由その7:Amazonプライムの強力な付加価値での囲い込み
Amazonは、顧客の囲い込みもバッチリです。
Amazonを使ってる人のほとんどはAmazonプライムに入っており、会員数はなんと1億人を突破しました。
Amazonプライムは、「配送特典(安い)」「エンタメ」の2つの柱で顧客を逃さない仕組みを作っています。
プライム・ビデオはオリジナル作品がかなり多く、これだけでもお金を払う人は多そう…。
昔なつかしの映画とかも無料で見れるので、暇つぶしには最適です。
逆にツタヤなどのレンタルショップはかなり打撃を受けているようで、閉店ラッシュが始まっています。
そうえいば、うちの近くにあったツタヤもなくなっちゃったな…。
※2017年だけでも70店舗以上が閉店しており、2018年も閉店する店舗が増えています。
まとめ:Amazonはいろんな事業へ進出しており、新規事業への投資を惜しまないのが魅力
ただのネット通販会社だと思っていてはいけないAmazon。
その実態は実にいろいろな事業を成功させている超巨大企業です。
ちなみにAmazon全体の売上のうち、日本はわずか7%ほどしかありません。
多くは米国、ついでドイツ、日本、英国となっています。
これは米国以外の国では伸びしろがかなりあるとも言えますね。
ただ、一つ注意すべき点は、PER(株価収益率)が88倍とかなり割高な点。
みんながAmazonの成長を期待している分、現在の利益よりも株価がものすごく高い状態になっています。
世界的な不況になってしまうと、短期的にはAmazonと言えども株価は下がってしまう可能性は高いです。
ただ長期的にみれば、Amazonの見通しは明るく、より一層、ぼくらの身近で「Amazon」ブランドの商品を多く見るようになるでしょう。
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