ジョンソン&ジョンソン(JNJ)の株価が大暴落!その原因を詳しく探ってみた

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30代でのセミリタイアを目標に頑張る30代(就職氷河期末期の世代)。 派遣社員から転職を5回して、年収1000万円を超えた(副業含め)のちに起業。 バカを行動力で補うタイプ。 最近は投資をようやく覚えて、そっちにハマりぎみ。 お金に悩まない生活を目指して勉強してます! 運用実績はこちらで公表しています。【累計利益1,367,444円】 追記:この前、週間SPA!に投資家として取材されました~!



ジョンソン&ジョンソンで「ベビーパウダーにアスベストが含まれてるのを何十年間も隠していた」という衝撃の内容がロイターから発表されました。

それによって2018年12月13日には147ドルだった株価が、14日には一気に131ドルにまで下がるという自体になったのです。

いやーこれ、めちゃくちゃヤバいですよ…。

ぼくは建築系の仕事をしてたこともあるので、アスベストの怖さを知っています。

結論としては「解決まではかなり時間が掛かりそうだし、ほかのメーカーにも問題が波及する可能性も少しだけある。したがって株は今は買い時ではない」と思っています。

ジョンソン&ジョンソン(JNJ)の株価が大暴落!その原因とは

そもそもアスベストってなに?肺がんを起こす物質です

アスベストは日本だと石綿(せきめん、いしわた)と呼ばれています。

繊維がものすごーく細くて細かいので、人が吸い込むと肺にたまりどんどん蓄積されていってしまいます。

その結果どうなるかというと、石綿(アスベスト)肺という症状になり、肺がんになってしまう可能性が高いのです。

アスベストは建築素材として保温断熱の目的で昔は使われていましたが、昭和50年に禁止となっています。

古い建物の改修をするときにアスベストが吹き付けられている建物とかあって、今でも結構危険なんですよね。

潜伏期間が15~20年と長い石綿(アスベスト)肺

アスベストにばく露し続けると肺線維症という病気になり、呼吸がうまくできなくなります。

これはアスベスト粉塵を10年以上吸入した人に起こると言われており、潜伏期間は15~20年と長いのが特徴。

しかもアスベスト粉塵の吸入をやめたあとでも症状が進行することもあります。

これが今回の問題で、とんでもない数の訴訟問題になりそうな原因だと思っています。

潜伏期間の長さと、ジョンソン&ジョンソンがひた隠しにしてきた数十年間…。

その間にベビーパウダーを使ってた人が肺がんになるかもと訴えたらものすごい数になりそうです。

訴訟大国の米国ではかなり大きな問題になりそう…。

ただ、建築素材の加工でアスベストを吸入し続けた人と、ベビーパウダーに含まれた少量のアスベストをたまに吸入し続けた人では蓄積量が大きく変わってきます。

そこらへんが果たしてどう判断されるのかが大きなポイントになってきそうですね。

肺がんはさらに潜伏期間が長く15~40年と言われている

アスベストが肺がんを引きをこすメカニズムは解明されてないものの、関連性があると言われています。

喫煙とも関連しているので、アスベストを吸入しながらたばこを吸ってるひとは確率が高くなりそう…。

そして潜伏期間は15~40年と言われています。

しかしこれもアスベストを吸入した量が多いほどがんが発生しやすいそうなので、ベビーパウダーに含まれた微量でなるかは今後の見解が待たれます。

アスベストは一応、身体が異物と認識して痰とともに排出されるが、大量なもの、大きめのアスベストは蓄積される

ごく微量のアスベストの場合は、吸い込んでしまったとしても、痰として体外に排出されるそうです。

しかし、大量のアスベストを一気に吸った場合や大きめのアスベストを吸った場合は、肺にどんどん蓄積していってしまいます。

…ということは、ベビーパウダーは大丈夫な可能性もありますね…!

すでに米国ミズーリ州控訴裁判所は、J&Jのベビーパウダー商品を使用して卵巣がんを発症したと主張した訴訟で、5500万ドルの判決を下している

2018年6月30日のロイターの記事によると、ジョンソン&ジョンソンのベビーパウダーなどタルクベースの製品を使ったことで卵巣がんが発症したと主張する女性との訴訟で5500万ドルの判決がくだったそうです。

参考記事:Missouri appeals court tosses $55 million J&J talc-powder verdict

さらにほかのヘルスケア企業のタルク、アスベスト関連の訴訟は全部で9000件にものぼるとか…。

ベビーパウダーに使われているタルクにアスベストが混入。ほかの会社はどうなの?

日本タルク株式会社(外部公式サイト)のページを読んでみました。

ここに書かれている内容によると、

タルク原石及びタルク粉が入港する度に、上記方法によりアスベストを分析し、アスベストが0.1重量%(検出限界)以下であることを確認しています

とのこと。

安心ですね。

こちらの会社で使っているタルクはアスベストが0.1%以下に抑えられているので、タルク自体がダメというわけではなさそうです。

というか、ちゃんとこうやってアスベストを除去できる技術があるのに、なんでジョンソン&ジョンソンは何十年もやってなかったんだ…という話しですよね。

タルクはどんなものに使われているのか?

タルクは石の状態で発掘され、様々な工業製品に利用されています。

塗料、接着剤、離型剤、ファンデーション、ボディーパウダー、アイシャドウ、口紅などなど…。

つまりぼくらが普段生活してる中にタルクは溶け込んでいるわけです。

タルクを扱ってる会社は日本タルク株式会社のようにしっかりとアスベスト対策をしてほしいですですよね(ほとんどのところはしてると思いますけど)

ジョンソン&ジョンソンに対しての訴訟はこれから増えることが予想される

今回、ロイターが「ジョンソン&ジョンソンのタルクにアスベストが混入していた!」と発表したことをうけて、今後もさらに訴訟は増えると思います。

うーん、株価についてはあんまり楽観視ができなさそうな感じですね。

ジョンソン&ジョンソンは「事実無根だ!」と否定している

ジョンソン&ジョンソンは「ロイターの記事は一方的で間違いで扇情的だ。ベビーパウダーは安全でアスベストを含んでない」と真っ向から否定しています。

でも、すでにミズーリ州では判決でてますよね…。

ジョンソン&ジョンソンでベビーパウダーは売上にどれだけ影響しているか

実はジョンソン&ジョンソンの売上内訳を見ると、ベビーパウダーはさほど売上の割合が多いものではありません。

そのため直接的な売上減にはつながらなさそう。

ただ、ブランド名が今回の件でかなりマイナスになった感はあります。

これがこれからどうなっていくのか…というところですね。

短期的に見るとあまり株価にはよい影響はなさそうです。

しかし、長期的に見れば業績は悪くないですし、イメージも回復していくんじゃないかな…と思っています。

まとめ:ジョンソン&ジョンソンは逆に買い場かも知れないが、まだ下がる可能性もある

業績が悪くなったわけではないので、買ってはいけない銘柄というわけではありません。

ただ気になる点としては、

  • この問題がどう決着するのかまだわからない
  • ブランドイメージがどうなるのかわからない
  • 米国市場全体がそもそもあまりいい地合いではない

という3つがあります。

そのため、安易に飛びつくのも痛い目をみそうだな…という気もしてます。

2019年に買う可能性がある銘柄としてチェックしておく感じで、しばらく様子見をしていきます!

ジョンソン&ジョンソンが入ってるETF

ジョンソン&ジョンソンが入ってる主なETFは、ヘルスケアセクター【VHT】トータルストックマーケット【VTI】です。

その他ETFにもジョンソン&ジョンソンが入ってるものは多く、ほんの少し影響がありそう。

とはいえ、VTIも含めてたいていの場合は1.2%くらいしか割合がないのでそんなに気にしなくてもいいと思います。

VHTはジョンソン&ジョンソンが8.5%くらいの割合でかなり大きいので痛いですね…。

ディフェンシブだと言われている業界なのに、こんなことがあるなんて…株式にもやはり、”ゼッタイ”は存在しないのです。

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