PER(ぴーいーあーる)とは、一言で言えば”数字が少ないほど割安(お買い得)な株である可能性が高く、数字が高いほど成長性を期待されてる株である”です。(10秒解説!)
もーちょい書くと、PERの超簡単な計算式は
株価 ÷ 予想される1株あたりの利益 = PER◯◯倍
という超シンプルな感じ。
例えば、Aという会社の株価が100円だったとします。
A社の利益を株式の枚数分に分けて考えてみると、1株につき10円の利益になりました。
そうすると、株価(100円)÷1株あたりの利益(10円)なので、答えは10。
つまり、PER10倍ってことになります。
わかりやすい!
とはいえ、自分でわざわざ計算する必要もなく、Google検索で「◯◯(企業名) per」って検索すれば一瞬で出てきます。
便利な世の中になったもんじゃ…。
さて、そんなPER、果たして投資の役に立つ指標なのでしょうか?
役に立たせるにはどうやって見たらいいのかを説明していきます!
簡単な目次
【10秒でわかる】PER(株価収益率)ってなに?
代表的な企業のPERをみてみよう
ところでPERって何倍が適切なの?って疑問に思いますよね?
さっそく、これを書いてる時点での企業のPERを見てみましょう。
国名 | 企業名 | PER |
米国 | コカ・コーラ | 158.86倍 |
米国 | Apple | 23.82倍 |
米国 | Amazon | 196.84倍 |
米国 | マイクロソフト | 32.48倍 |
日本 | トヨタ | 9.77倍 |
日本 | NTTドコモ | 16倍 |
日本 | ソニー | 16.88倍 |
日本 | パナソニック | 12.77倍 |
うーん、PERは企業によってめちゃくちゃ倍率の差があります。
トヨタなんて9.77倍しかないのに、Amazonは196.84倍もある…!
これはどうしてそうなるのかというと、みんなが「Amazonは将来性もあるし、多少割高でも買って損はない!だから買うんだ!」と買いまくって価格が上がった結果、PERも上がったのです。
企業の利益に比べて株式を買う人が多ければ多いほど、PERも株価も上がっていきます。
適正なPERの測り方はライバル企業を見てみること
業種が違う企業同士のPERを比べてみても、割安か割高かわかりません。
判断をするときは必ず、同業他社のPERをチェックしてみましょう。
例えば、ソニーとパナソニックだったら同じ家電業界なのでPERを比較することができます。
ソニーのほうが若干高めですね…。
まぁ…ソニーブランド強いですし、納得感はあります。
PERが低い目柄は”バリュー株”とも呼ばれている
PERが低い株は、割安株やバリュー株とも呼ばれます。
本来その会社が持っている価値(利益とか資産とか)に比べて、株価が低いものを総称してこう呼ぶのです。
Google検索で、「日本 バリュー株」とか検索したりすると対象となる銘柄がすぐ出てくるので、ほんとに便利なよのな(略)
「バリュー株、めっちゃお買い得じゃん!」って思うかも知れませんが、買うときは注意が必要です。
なぜ株価が割安になっているか、その理由を考えなくてはいけません。
- 企業の将来性がなくオワコンっぽいから。(もしくは不祥事が発覚したとか)
- 市場全体が悲観ムードで、優良企業なのに株が売られすぎているから。
バリュー株は、おもにこの2つのどっちかの理由で株価が下がっています。
企業の将来性がないと思われていても、その後めちゃくちゃバク上がりする例はよくあります。(例えばAmazonの株価は9ドルくらいから1,934ドルまで上がってる)
市場全体が悲観ムードで株式が売られすぎてるだけの場合は、買い時です。
しかし、ホントに将来性がなくて株価が下がる場合もありますし、市場の動きに連動して株価が下がる場合もあります。
臨機応変に、本当にその株式を買って利益がでそうかどうか?を冷静に判断しましょう。
日本の超バブル期(1980年)のPERはどれくらいだった?
PERが高すぎると、実経済と離れて投資的なお金が企業にモリモリ集まる状態になってしまいます。
だって、実際の利益の数百倍もの価値が株についてるってことですからね…。
ちなみに日本の超バブル期(1980年)には、NTT(エヌティーティー)のPERは300倍を超えました。
300倍w
Amazonの196.84倍どころの騒ぎじゃないですね。
NTTはバブル期には1株320万円でしたが、バブル崩壊後は50万円以下まで下がってしまいます。oh…。
PERが高い企業は成長性を期待されてる分、市場が暴落したときはその影響をモロに受けます。
PERが高いけど魅力的!という企業の株を買うときは、市場全体が暴落しなさそうかどうかもチェックしておきましょう。
シンプルにPERは高いのと低いのどっちがいいの?
これはすでに答えが出ていて、「PERが低い株式のほうが、平均的な利回りは高い」です。
1960年にS・F・ニコルソンが「PERが低い株式の利回りが、リスク調整後でもPERが高い株式の利回りを大幅に上回った」ということを発見しています。
超有名人のジェレミー・シーゲル教授も「PERのの高い銘柄は、おおむね過大評価されており、こうした銘柄に投資した場合の利回りは低くなる」と言っています。
S&P500を元に12ヶ月の利回りを計算した結果、PERが高いグループの利回りは6万5354ドルで平均利回り8.9%、PERが低いグループは利回りが70万ドルに達し、平均利回りは14.3%となったそうです。
詳しく知りたい方は、株式投資という本に書いてあるのでぜひ!(ちょっと難し目ですが、すごくためになります)
とりあえず低PERは良いってわかった!で、なに買えばいいの?
低PERは過去の分析によるとリターンが大きいことはわかりました。
では、なにを買ったらいいのでしょうか。
それは…バンガード社の米国バリュー【VTV】というETFです!
じゃじゃーん。
これは米国の大型バリュー株をたくさんカバーしているETFで、なかなかいいヤツ。
待って、ETFってなに??という方はこちらをご覧ください!
日本では高配当ETF(VYMとかHDVとかVIGとか)のほうが人気なので影が薄いですが、このVTVも結構いい成績を出しています。
「個別株を一個一個調べるなんてめんどくさいぜ!」って方にはぴったりなETFです。
ちなみに日本の投資信託でもバリュー株を集めたものがありますが、イマイチ成績が良くない感じだったのでここでは紹介しません。
まとめ:PERは低いほうが基本的には利回りが良い
なんだかんだで、PERは低いほうが儲かる確率は高いというのが結論です。
バリュー株最高~。
ただし、平均的にみたらの話なので注意してください。
バリュー株だと思って買ったら、株価は下落の一途をたどるなんてこともあります。
個別株を買うとハズれることが多いので、先程紹介したETFを買うほうが安全性は高まるのでオススメ。
いい感じにお買い得な株式を買って、じゃんじゃん利回りを良くしていきましょ~!
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PERが高い企業は、成長性が期待されている企業、と言えるので覚えておきましょう。
テストがあったら絶対でるくらい重要ポイント!